丸森石の温かみと柔らかな質感
今年の夏から、横須賀にある広大な敷地で、新しい造園プロジェクトが始まっています。 海を近くに感じる開放的なロケーション。この恵まれた土地に、私たちがどのような景色を描いていくのか。 敷地が広大なため、いくつかのエリアに分けて工事を進めています。今回は、その中からHerbaceous Gardenエリアの様子をご紹介します。
庭づくりは、素材選びから始まります。 今回、この庭の骨格となる石には「宮城の丸森石」を選びました。宮城県丸森町で採れるこの安山岩は、自然な風合いと、どこか温かみを感じさせる色合いが特徴です。実際に宮城県まで足を運び、この場所にふさわしい石を一つひとつ厳選してきました。

自然の荒々しさと温かさを兼ね備えた丸森石は、植物の緑とも相性が良く、庭全体に落ち着きと重厚感を与えてくれます。
Herbaceous Gardenのコンセプトは、ゆったりとした時間を過ごせる場所であること。 広大な敷地を活かし、ただ眺めるだけでなく、庭の中を歩いて散策できる「回遊性」を持たせた園路を計画しました。
海に近いこの場所では、風もデザインの一部です。 植栽計画では、風に柔らかく揺れるグラス系(イネ科の植物など)を中心に選定しました。 鮮やかな緑、青みがかった緑、シルバーリーフ。様々な「緑のグラデーション」を重ねることで、単調ではない、奥行きのある風景をつくっています。

このエリアが、これから季節を経てどのように育ち、風景として馴染んでいくのか。 植物たちの成長とともに、私たちもその変化を見守っていくのが楽しみです。
次回の記事では、別のエリアについてもご紹介します。